さて最終日の朝。ホテルで朝食の後身支度整え出発。この日はわが夫婦では禁じ手となっている自動車での観光。運転は奥様にお願いし、私はナビ。といってもカーナビ装備のレンタカーを手配してあるので、ただのお荷物と化しているのだが…。
今日の観光先は私のたっての希望。どう調べても公共の交通手段では行けそうにない場所(行けるのだが最寄りバス停から徒歩45分…)なので、やむを得ずの禁じ手解禁。
まずは駅で昼飯用に駅弁を購入。八戸には有名な「八戸小唄寿司」がある。これは外せない!
いよいよレンタカーへ。緊張気味の妻。恐縮する夫。私のわがままのためにごめんなさい…。
向かう先は八戸から30~40キロほど離れた新郷村(しんごうむら)というところ。ここにはとある伝説が残されている。それをめぐる旅だ。
道は混むことなく、順調に目的地へ。妻の緊張も解け始めた。私のほうは…と言えば腕にこの世で1番大嫌いな毛虫が這う、という記録的大事件が発生し動悸が治まらない。小さな綿ぼこりが舞うだけでビクッとする始末…。
約1時間半。最初の目的地である「キリストの墓」に到着。キリストの墓ーーっ!?と知らない人は思うだろうが、この村には「キリストがここを訪れ、後にここで息を引き取った」という伝説が残されている。まぁどこまでそれを信じているのかはわからないが、村に古くから伝わる風習にその伝説を物語る痕跡が残されているのだという。
ちょっとした資料館も併設されているのでそれを見つつ次の伝説の地へ。
次に訪れたのはそこからほど近いピラミッド……。ピラミッドォーーッ!?と常識人は思うだろうが、この村には「ここはエジプトのものより古い、日本のピラミッド。」とされる場所がある。カーナビでも「大石神ピラミッド」とちゃんと表示されていた。
砂利の山道の途中に小さな鳥居が建ち、そこにいくつかの巨石が転がっている。それがピラミッドの痕跡。さらにその先、急な山道を徒歩で15分ほど上がったところに巨石群がある。それこそが何者かによって積み上げられた人工的な石塔=ピラミッドということらしい。
山道を登る途中、すれ違った男性に「この上に何があるんですか?」と尋ねたら「大きな石があったよ」と返ってきたが…確かにそうとしか説明のしようのない大石神ピラミッド。
後で我々も別の観光客に「この先には何があるんですか?」と聞かれたが確かに「大きな石です」としか答えられなかった…。しかしその観光客「行く価値ありますか?」とも聞いてきた。「……どうでしょう。急な山道があって…、その先なので…。」と答えたらそのまま車で引き返して行った。伝説を信じる者には価値が大ありなのだが…。
この二つの伝説の元となったのは『竹内文書』なる古文書。高橋克彦氏が著した『竜の棺』という伝奇ミステリー小説でこの古文書の存在を知って以来、いろいろ文献を読み漁り、「キリストの墓」や「日本のピラミッド」は是非とも行ってみたい地であった。まさにこの日は大願成就の1日となった。
時間はそろそろお昼時。買っておいた駅弁を味わうべく更に車を進め「間木ノ平グリーンパーク」へ。道の駅も併設するここにはキャンプ場や牧場もある。ここで手に入る「飲むヨーグルトプレミアム」は超濃厚なのに甘すぎずすっきりとして飲みやすいという絶品。我らもしっかり購入。
食欲を満たせば、車という大荷物とはさっさとおさらば、とばかりに一路八戸へ。3時前には車を返し、駅からバスで「八食センター」という市場へ。
ここは魚屋を中心に青果、肉、物産店が軒を連ね、県内外からの買いもの客でごった返している。我らも函館で見送った土産品を物色することにする。
目当てはサンマ。近所のスーパーでは手に入らない(函館でも手に入らなかったが)プリップリの大サンマを何としても手に入れようと…あるある♪見事なサンマがあちこちで売られている。1匹200円位が相場か。近所のスーパーで買う1匹98円のサンマを2匹食うのとは訳が違う(はず)。
ひと通り土産を買った後は、自分たちのおやつを購入。まずはやっぱり大サンマ。それにサザエ、ハマグリもいいねぇ。エビ?妻が苦手だからとんと御無沙汰だったが買いましょう買いましょう。牡蠣もいいねぇ……。何のことか?
実はここには「七輪村」といって、市場内で買ったものをその場で炭火で焼いて食べられるエリアがあるのだっ!2時間の利用で大人ひとりたったの200円!!しかも調味料類も付いてくる。お、あそこのおじさんは牡蠣を大量に買い込んでるぞ。む、あそこの若者は肉で白飯ときたか。って向かいのあんちゃん、焦げてる焦げてる…。なんてあちこちで上がる歓声と煙を眺めながら、こちらも網の上に買ったおやつたちを並べていく。もちろん今日はここまで我慢してきたビールも解禁。これがなくっちゃねぇ。気がきくことにアルコールもちゃんと販売されていて、生ビールも大手4銘柄、フルに揃っている(笑)。
これですべての行程が終了。あとは八戸から一気に上野へ引き返すだけ。何ともさびしいが久々の充足感。帰ればまたあのサンマが食べられる。
次のシルバーウィークは6年後。それまでしっかりと節制して…今からどこ行くか考えよう。今度こそ広島、いや思い切って九州。金沢辺りもいいなぁ。南東北も攻めるか。うーん、うーん…。旅の醍醐味は予定をたてるときにある。
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